もうテレビの音で悩まない!スピーカー、イヤホンから吸音パネルまで介護生活で使える製品を解説。

みなさんこんにちは。今回は、高齢の親を在宅介護する上で誰もが感じているであろう「テレビの音量が大きい問題」を、各世帯の実態とおすすめ対処法を状況別にご紹介します。

高齢になるにつれテレビの音も大きくなる

高齢者は耳が聞こえにくくなり、テレビの音量を上げてしまいがちになります。大音量だと、会話がしづらくなったり、他の部屋まで音が響いて仕事や勉強に差し支えたりすることもあります。また、深夜・早朝でもテレビの音が大きかったりして近所に迷惑をかけていないか心配になることもあるでしょう。

統計によると、70代以上では約半数がテレビの音の聞こえにくさを感じています。また、40代以上の4割が、家族のテレビの音が大きくなったと回答し、多くの家庭が抱えている問題であることが分かります。

一方で、そのことに関して指摘されたことのある高齢者の割合は4割で、また家族がうるさいと感じたことがある割合は9割でした。このことから、家族から本人に対して直接伝えることは難しく、我慢している方が多いことが分かります。せっかく楽しんでいるテレビを取り上げることを避けたいのはどの方も一緒ですね。在宅介護では一緒にいる時間が多くなり、ストレスをいかにして軽減するかを考えることは大切です。

テレビを見る高齢者

聴こえづらいときの対策として「音量を上げる」以外にできること。

聴こえづらいときの対策として多くの人がテレビの音量を上げることを選択し、他のテレビの近くに座ることや、字幕を付ける、補助的なグッズを買うことを選択肢としてあげる方は、いずれも10%以下とごく少数でした。

また、テレビの音量問題としてスマートフォンからテレビの音を遠隔操作して調節することでストレス対策する方もいますが、できることならお互いが楽しく生活したいですよね。それでも、在宅介護をしているとテレビの音が大きすぎるのは気になるもの。今回は、取り入れやすい手元スピーカー、吸音パネル、イヤホンを紹介します。

手元にスピーカーを置くことで、音の距離をぐっと近くにはっきりと聴ける ソニーのお手元テレビスピーカーSRS-LSR200

こんな悩みをお持ちではないですか?

・介護で忙しくて、スピーカーの充電をする時間なんて取れない…
・接続とかも難しそうで、結局使えなかったらどうしよう…
・スピーカーって言っても高齢者向けのものはあるのかな…

手元スピーカーは、テレビと接続することで、スピーカーを自分の近くの場所に置くことができます。耳が遠い高齢者の方でも、近くで聞けることにより、テレビ字体の音量を上げ過ぎずに済むでしょう。また、他の部屋への音の影響も少なくなります。

テレビリモコンとスピーカーが一体となっていて使いやすさに長けています。独自の「"声"用スピーカー」を今までの左右のステレオスピーカーの中央に搭載してあります。はっきり声機能では、3つの機能から選べます。

  1. 「"声"用スピーカー」で、声をはっきり際立たる
  2. ①の機能に加え高い周波数帯を強調する
  3. オフ クラシック音楽などを聴く際におすすめの、通常のステレオ再生です。

(※出荷時の設定は①です。)

接続に必要なケーブルなどはすべて付属されているので、届いた当日からすぐに使用することができます。また、ケーブルや送信機にカラーの数字ラベルが貼ってあるので、取り扱い説明書を読みながら簡単に設定ができるようになっています。

電池を無駄にしない自動電源オフ機能、また電池切れを気にせず使いたいときに別売ACアダプターにも対応しています。大型のつまみ式ボリュームはもちろん、最大13時間使用できるバッテリーに、水回りの場所にも安心しておける防滴機能で、さまざまな場面に対応できる使いやすさが特徴です。

工事不要の吸音パネルで防音対策フェルメノン

こんな悩みをお持ちではないですか?

・防音をするにも工事するにはお金が高い…
・賃貸で防音工事はできない…
・介護のためにお金を使っているので、防音にそんなにお金はかけられない…

防音工事をするにはお金がかかったり、賃貸であることが問題だったりします。スピーカーにしても大きな音がまだ気になる、、、そんな方もいるのではないでしょうか。音を出すところから、音が届く場所に観点を変えてみませんか。

フェルメノンは、壁に貼ったり床に敷いたりするだけで防音効果を発揮する、吸音効果を持つ高密度のフェルトボードです。価格も6枚で税込6,600円とお手頃なので、トライアルしやすいです(45度カット 40cm x 40cm)。テレビやスピーカーなど音の発生源の近くに張り付けるだけで防音対策になります。

そもそも吸音とは、音の振動を吸収することで跳ね返る音を少なくすることです。人が不快に感じるとされる周波数に対して特に高い吸音効果を発揮するため、日常の話し声などはクリアに聞こえやすくなります。効果が足りない場合でも、2重に重ねて使用したり、壁の一部分のみだけでなく全面に設置することで、より高い吸音・防音効果が期待できます。

オリジナルの吸音パネルから遮音性のついたもの、デザイン性もあるもの、床設置用の吸音マットまで、種類も豊富です。工事が不要でコストも抑えられて、自分が求めている防音効果を自分で調整できます。

しっかりした睡眠をとりたいならノイズキャンセリングイヤホンSHUREのSE215

こんな悩みをお持ちではないですか?

・介護で自分の時間を取るのが難しい…
・寝るときくらい静かに寝たい…
・耳栓でも音が聞こえてくる…

介護生活になり、寝ている間もテレビを付け続けることを望む高齢者は多いです。しかし、その音が大きいことで介護者側の睡眠に負担がかかることになります。睡眠時間くらい静かに音楽を聴きたい方もいるのではないでしょうか。

従来のノイズキャンセリングイヤホンでは、人の声は聞き取りやすく周囲の音を遮音する機能が搭載されているものが多く通勤・通学用のものです。SHUREのノイズキャンセリングイヤホンSE215は、人の声までもカットする機能を持ちます。新しいワイヤレスモデルはBluetooth 5.0 対応で、最大連続再生時間10時間、最大通信距離約10メートルと長時間使用したいとき、手元にスマートフォンを置きたくないときでも使えます。また音質を気にする方にとっても、低域を強化したダイナミック型ドライバーと騒音カット効果に優れたイヤパッドで、繊細なサウンドを耳までダイレクトに感じられます。iphone/Android切り替えスイッチ付きなので、再生、ストップ、音量調節、曲送りなどの簡単な操作が可能です。

まとめ

テレビが生きがいになっている高齢者も多く、なかなか指摘しづらい音量問題を少しでも解決できる手元スピーカー、吸音パネル、ノイズキャンセリングイヤホンをご紹介しました。できるだけ介護者も快適にできるような日々の生活にしていきたいですよね。また、テレビに対する関心がなくなることは認知症の初期症状と言われていることから、少しでも興味を持ち続けてもらいたいですね。

【参考文献】

【テレビの音量に関する調査】70代以上の約半数が感じるテレビの聴こえづらさを家族の多くは指摘せず“我慢”している

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Posted by 紺野真琴