床ずれの怖さと床ずれの予防方法について|いますぐに実践できるコツを伝授

みなさん、こんにちは。 今回は床ずれを防ぐためのコツとやってはいけないことを紹介します。在宅介護において床ずれは要介護者の背中を痛めたり健康を害する恐れがあります。そこでそもそも床ずれとはなんなのかというところから予防方法まで説明します。

この記事を監修して頂いた方
みきさん

介護福祉士7年目。グループホームで4年勤務した後、ユニット型特別養護老人ホームに移動。日々ツイッターで介護のノウハウを発信中

そもそも床ずれとは?

床ずれは、医学的には「褥瘡(じょくそう)」と呼ばれ、圧迫とずれが原因でできるキズです。

床ずれ(褥瘡[じょくそう]とも言われます)とは、圧迫によって皮膚に十分な血液が流れなくなることで、その部分に損傷が生じた状態です。MSDマニュアル家庭版では、床ずれについて以下のように紹介しています。

骨が突き出ていて皮膚への圧迫が集中しやすい部分やその間、例えば寛骨(骨盤の骨)、尾骨、かかと、足首、肘の上などは、床ずれができやすい場所ですが、床ずれはどこにでも生じる可能性があります。神経の損傷や麻痺がある人は、床ずれが発生するリスクが通常の人より高くなります。

MSD家庭版

これからわかることとして床ずれは、誰にでも起こることだと理解できます。さらに、麻痺や障害で身動きが取れない人に対しての介護では、特に注意しなければなりません。

床ずれの発生原因

基本的には床ずれができる原因は以下です。

  • 骨の突き出した部分などが長時間の圧迫される。
  • むくみによって血行が悪くなっていたり、 病気によって痛みを感じにくい、体・関節が動かしにくいことも床ずれが発生する。
  • 痩せていて皮下脂肪が少ないと骨が出っ張り、その部分がマットレスや布団に当たって長時間圧迫される。
  • 栄養状態が悪かったり、痩せている、むくみがある。

参考:フランスベッド床ずれはなぜ起こる?

床ずれが発生しやすい部位

部位についてはこちらのサイトから引用させていただきました。

仰向けに寝ている状態だと、おしりの中央にある仙骨部、肩甲骨、かかと、後頭部などが床ずれの発生しやすい箇所です。

横向きに寝ている状態だと、太ももの付け根の外側にある大転子や膝、くるぶし、骨盤の左右に張り出している腸骨にできやすく、上半身だと耳や肩、肘などにもできます。

うつぶせの場合、耳や肩、膝、つま先などにできやすく、女性の場合は乳房、男性の場合は性器にもできるので注意が必要です。
車いすなどに座っている場合は、おしりにある坐骨や尾骨、背中の骨や肘などに発生します。

床ずれが起こりやすい箇所はこちらの画像にあるところです。

床ずれが起こりやすい場所 引用元はこちら

骨の突出した部分が圧迫されやすいです。結局、骨の突出していれば、どの部分でも床ずれが起こる可能性があります。日々、介護をする中で被介護者の皮膚を観察することが大切です。

床ずれの予防方法 4つ

床ずれの予防方法についてご紹介します。

体勢を変える

定期的に「体位交換」を行い体の姿勢を変え、特定の部位への圧迫を避けることができます。体位交換についてはこちらのサイトが参考になります。体位交換の目安は約2時間に1回です。体位変換を行い姿勢を変えてあげることで床ずれを防止しましょう。

スキンケアをする

スキンケアも重要です。健康な皮膚は、外からの刺激物の侵入を防いでくれます。ところが皮膚が乾燥しているとバリアの機能が減少し、外からの刺激に対抗できなくなります。そのために皮膚を清潔にし、水分を十分に含んでいることが大切です。保湿をしましょう。乾燥を防ぐために、入浴後には保湿剤を塗り保湿しましょう。またオムツを使用しているならば、通気性がよく吸収力の高いオムツを選ぶようにしましょう。

栄養を管理して健康を保つ

圧迫を軽減することも重要ですが、皮膚や筋肉に十分な栄養を行きわたらせることも大切です。健康な体を作るために、バランスの良い食事が大切です。高齢者(シニア向け)にとってのバランスの良い食事は以下です。食事バランスガイド – 農林水産省

高齢者向けのバランスの良い食事の目安

介護用品で予防する

体圧を分散する用具を使用して圧迫を予防することができます。体圧分散効果が期待できる静止型マットレスやエアマットレスを使用しましょう。これらは介護保険制度を利用してレンタルすることが可能です。またレンタルせずとも、圧迫を防ぐ介護用品を安価に購入することもできます。いくつか商品をご紹介します。

また、介護用マットレスについてオススメの商品を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
毎日の体位変換が要らない?床ずれ防止にうってつけ!オススメ介護用エアマットレス

まとめ

今回は「床ずれ」と、床ずれ防止の方法をご紹介させて頂きました。

少しでもお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。